赤穂がＫＯ勝ちで再起 中川も快勝

 

 

 

　元東洋太平洋Ｓ・フライ級王者で、昨年大みそかにＷＢＣ王者の佐藤洋太（協栄）に挑戦して敗れた赤穂亮（横浜光）が１日、後楽園ホールで117ポンド契約10回戦を行い、フィリピン・バンタム級15位のエルマー・フランシスコを４回44秒ＫＯで下して再起した。

 

赤穂は初回から自慢の強打を惜しみなく振り回してペースを掌握。途中やや雑になるところもあったが、４回に左ボディーブローから右ストレートを顔面に叩き込み、フランシスコにテンカウントを聞かせた。20勝13ＫＯ１敗２分とした赤穂は「後楽園ホールは気持ちがいい。帰ってこれてうれしい。もう負けません。世界を獲ります！」とファンにアピールした。フランシスコは16勝４ＫＯ19敗２分。

 

中川（右）は３階級制覇に向けて前進

　セミに登場した日本ミドル級１位の中川大資（帝拳）はインドネシア３位のアルビン・マルブンと160ポンド契約10回戦を行い、３回２分57秒ＴＫＯで勝利した。

　中川はスタートから格下のマルブンにジャブから右ストレート、ボディブローを打ち込み、３回に２度のダウンを奪ってフィニッシュした。ミドルに上げて２戦目を勝利で飾った中川は「ミドルに上げたのは３階級制覇を狙うため。チャンスがあれば獲りたい」と満足そうだった。戦績は21勝16ＫＯ３敗２分。マルブンは18勝８ＫＯ11敗２分。

◇Ｓ・ウェルター級8回戦
清水優人（木更津ＧＢ）[3-0（79-74、78-75、78-76）]千葉透（国際）
　日本８位の清水と元ランカーのサウスポー千葉の対戦。ともに決定打は奪えなかったが、テンポの速い清水が要所で右をヒットさせてポイントを集めた。７勝１ＫＯ２敗２分とした清水。千葉は14勝11ＫＯ８敗１分。

尾川（左）は再起戦で快勝

◇Ｓ・フェザー級8回戦
尾川堅一（帝拳）[2回2分44秒ＴＫＯ]佐藤駿介（北澤）
　11年全日本新人王の尾川は昨年８月に初黒星を喫して以来の再起戦とあって慎重な立ち上がり。それでも運動能力の高い尾川は２回、右を決めて佐藤をグラつかせると、ラッシュしたところでストップとなった。尾川は９勝７ＫＯ１敗。佐藤は７勝４ＫＯ15敗２分。

◇フライ級8回戦
鈴木武蔵（帝拳）[2回1分29秒ＴＫＯ]ペットサーイファー・ルークメーラムプーインジム（タイ）
　サウスポーの鈴木は11年11月に初黒星を喫して以来１年７ヵ月ぶりの試合。初回と２回に計３度のダウンを奪って快勝した。これで９勝４ＫＯ１敗。

 

荒井（左）は懐の深さが大きなアドバンテージになった

◇56.5㎏8回戦
荒井遼晴（角海老宝石）[3-0（77-73、78-73、79-73）]佐々木洵樹（帝拳）
　リーチのある荒井はカウンターが冴えた。２回にダウンを奪ってからも右ストレートと左フックをコンスタントにヒット。サウスポーの佐々木も巻き返しを図ったが、荒井は７回にボディブローを効かせ、８回も佐々木を攻めたてた。荒井は12勝３ＫＯ３敗１分。佐々木は11勝５ＫＯ２敗。