2012年12月31日月曜日

河野が王座奪取 テーパリットを4回KO

 
フィニッシュシーン

 大みそかトリプル世界戦のオープニングとなったWBA世界Sフライ級タイトルマッチは、同級8位の河野公平(ワタナベ)が王者テーパリット・ゴーキアットジム(タイ)を4回2分8秒KOで下し、3度目の挑戦で念願の世界タイトルを獲得した。テーパリットは4度目の防衛に失敗した(大田区総合体育館)。

 スタートから河野は好調だった。フットワークを使いながら、ジャブ、左フックを放ち、踏み込んでボディブローを序盤から打ち込んだ。テーパリットはパワーを感じさせたがボクシングが強引で、河野のパンチを簡単に被弾してしまう。
 
最初のダウンシーン

 勢いづく河野は3回に右アッパーをクリーンヒット。いいペースで試合を進めていたとはいえ、4回にフィニッシュが訪れようとは、本人でさえ考えていなかったのではないだろうか。

 テーパリットが強引に出てきたところだった。河野が左フックを振りぬくと、チャンピオンが前のめりにバッタリと倒れる。会場は大歓声だ。立ち上がったテーパリットに河野はこれでもかとラッシュをかけ、今度は右ストレートでダウンを演出。2度目のダウンから立ち上がった王者はさすがと思わせたが、河野が再びラッシュを仕掛けるとテーパリットはロープに崩れ落ちた。

 不利と言われながらスリーノックダウンで勝利した河野のファイトは見事だった。2回目の世界挑戦に負けたとき再起戦を含めて3連敗を喫するなど、大きな挫折を味わった32歳が大みそかにラストチャンスをがっちりつかんだ。
 

前座試合の結果
◇フライ級8回戦
ペッチバンボーン・ゴーキアットジム(タイ)[1回1分2秒KO]金城智哉(ワタナベ)
 9月、河野公平に惜敗したWBC・Sフライ級16位のペッチバンボーンと金城が対戦。初回、積極的に攻めた金城に対しペッチバンボーンの右フックがカウンターで炸裂。倒れた金城はテンカウントで立ち上がれなかった。

◇53㎏級6回戦
ペッチ・ゴーキアットジム(タイ)[3-0(58-56、59-56×2)]将生潤(ワタナベ)
 サウスポー対決はWBA・Sフライ級7位のペッチに軍配が上がった。ペッチは荒っぽいボクシングだったが、常に先手を取ってジャッジの支持を得た。

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