2012年11月4日日曜日

山中戦慄KO防衛 五十嵐は僅差V1




 山中の強打爆発! 五十嵐は苦闘の初防衛――3日夕仙台市のゼビオアリーナで行われた「東北復興支援チャリティーイベント・ダブル世界タイトルマッチ」は、帝拳ジム所属のチャンピオン2人が勝ちそれぞれタイトルを守った。
 WBC世界バンタム級タイトルマッチは、王者山中慎介が同級7位で元WBC世界S・フライ級王者トマス・ロハス(メキシコ)に7回破壊的な左ストレートを決めKO勝ち。2度目の王座防衛に成功した。最初に行われたWBCフライ級タイトル戦は、新王者五十嵐俊幸が不敗挑戦者(9位)ネストール・ナルバエス(アルゼンチン)と接戦の末2-0判定勝ちでベルトを死守。
 10月に西岡利晃、粟生隆寛が敗れ世界王者が半減した帝拳ジムだったが、この日は残る2人が奮闘しベルトをキープした。特にメインの山中は会心の勝利。6回に倒しかけた後の7回、得意の左強打をロハスのアゴにドンピシャで打ち込み、戦慄的なKOシーンを描いてみせた。
 新たな日本のKOキングとして強烈にアピールした山中は「徐々に距離が詰まってきたので、いけると思った。最後のパンチは抜けるような感覚だった」と会心の勝利を振り返った。そして「これからも、もっと名前のある相手と戦っていきたい」と意欲的なコメント。敗れたロハスは試合後直ちに病院に搬送された。
 五十嵐は相手が不敗の強豪であり、初防衛戦のプレッシャーも加わって予想以上の苦戦。挑戦者は兄オマール(アルゼンチンの名王者)が参謀につき、最後まで奮闘。五十嵐も積極的に打ち合いに応じた分被弾もあって、顔を腫らした。4、8回と途中採点でリードしていたが、終盤追い上げられて辛くも2-0の勝利にこぎつけた。公式採点は、デルカ、フォード(ともに米国)が114-112で五十嵐の勝ちとしたのに対し、リン(韓国)は113-113のドローとしていた。
「思っていた以上に初防衛戦のプレッシャーがあった」と五十嵐は振り返り、「次の試合ではもっと成長した姿を見せたい」と東北のファンに誓った。

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