2011年5月30日月曜日

元プロ経験者のアマ資格認める 日連が画期的決定

 社団法人日本アマチュアボクシング連盟(山根明会長)が29日東京都内で開いた平成23年度通常総会で、画期的な方針転換に踏み切った。過去にプロボクシングに関与したことがあっても、アマチュアで貢献し一定の条件を満たせば指導者としてアマチュア登録を認めるというのだ。前日(28日)の理事会で提案決定され、この日の総会で報告・正式承認された。
 これまでは、プロに転向した元アマ選手が引退後指導者としてアマチュアに復帰しようとしても、一部例外はあったもののほとんどは事実上認められなかった。ジムでの指導はOKでも、試合でセコンドに付けないという大きなハンデがあったが、今後はそれもなくなる。そればかりか、アマチュア経験のない元プロ選手・関係者でも、アマチュアに貢献すれば、正式に指導者として認めようというもの。元アマ経験者のみを対象としたものではないため、「アマ復帰」という文言は用いないという。
 従来のように頑なにプロを拒絶した“鎖国政策”から一転して門戸を開いたかたちだ。ただし希望者なら誰でも、というわけではなく、プロを辞めて3年以上経過し、その間にアマチュアの指導者として貢献している人を対象にしている。各都道府県連盟からブロック連盟経由で日連に申請し、日連はこれを審査し、最後は会長の面接を経て成否を判断するという。
 アマチュアの選手強化のために必要な人材ならば、プロ経験者でも受け入れようというのである。実際、元プロボクサーで現在は高校の教員として選手育成に力を発揮しながら試合のセコンドに付けずにいる指導者は複数いる。とりわけ彼らには一番の朗報となろう。

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